2020年04月27日

海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」



海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」。1937(昭和12)年「科学ペン」7月に掲載。初出時の署名は、丘丘十郎です。美しき天才女子整形外科医と彼女に拾われ魅入られ顔を変えられた年下の不良との恋物語。彼を放したくない一途すぎる妻と彼女から離れたい若い夫、そして女子整形外科医が持つ冷蔵鞄の中には何が!けっこう入り込んだなぁ、面白かった。で、本筋以外に面白かったこと。香りの高いコーヒーとスイス製のチーズをつけたトーストがレストランでは出てたんですな。で、当時のサラリーマン生活は地道にコツコツ働いて月給五十円也だったみたい。そして手術には電気メスも使われていた。最後に、冷蔵鞄というのは最新式の携帯用冷蔵庫のことで、当時、そんなものがあったんだろうか。これはヒルミ夫人の特注品(つまり創作)だったんじゃなかろうか。昭和12年の白昼夢、ぜひぜひ、お薦めです。




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Posted by らぼまる at 16:35│Comments(0)
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